私の知る限りでは、プレゼンテーションの長けている人に、準備の段階からパワーポイントを使っている人はいません。最終的に、プレゼンする段階で必要な資料やスライドをパワーポイントに落とし込む人が殆どです。逆の見方をすれば、準備の段階でパワーポイントを使っていたのでは成功しないとも言えます。
「ものを考える時にパワーポイントを使ってはいけない」これは、プレゼンテーションの長けている人の殆どに共通する認識です。では、なぜ?、ものを考えるときにパワーポイントを使ってはいけないのでしょうか。
それは、パワーポイントの操作を超えた思考ができないからだそうです。
なるほど、これには納得です。要するに、パワーポイントで表現できないものは、知らず知らずの内に、考えるに及ばなくなります。また、どんなに慣れていたとしても、手書きよりも簡単であろうはずがありません。次から次へと沸いてくるアイディアやストーリーを書き出し、取捨選択し、構成を仕上げるためには、パワーポイントでは、思考の幅が狭く、浅すぎるのです。
考えが浅くなり、かつ複雑な思考もできません。これが返って、短時間でまとまり易いと勘違いさせているのです。つまり、パワーポイントで考えがまとまる人は深く考えてない人です。なので結果としてプレゼンも、当然、失敗する訳です。
パワーポイントは、人に見せるための道具としては素晴らしい能力を持っていますが、ものを考えるときには、余り用いない方が良いようです。それでも、準備の段階から使い続ける人は後を絶たないのかもしれませんが・・・・・・。
そうした方は、そもそも論として、準備の方法が分ってないのかもしれません。