それでは、どうしてスライドを作り込みすぎたプレゼンテーションでは、人は動けないのでしょうか?細かい要素は教材に譲るとしまして、ここではいくつかに絞ってお話したいと思います。
先ず言えることは、作り込んだスライドは聞き手もそれなりに注目して見てくれる場合が多いです。実は、これが逆効果なのです。矛盾しているようにも聞こえてしまうかも知れませんが、これが本当の現場でのプレゼンテーションです。
当然のことながら、作り込んだスライドを使って、話し手は丁寧に解説を施します。しかし、あまりのもそのスライド毎に聞き手に集中させてしまうと、スライド毎に聞き手の集中力ピークが発生してしまうことになります。
実は、このとき聞き手の頭の中は、スライド毎にリセットされてしまっている状態なのです。しかも無意識にです。
ですから、話し手がどんなに作為したプレゼンテーションストーリーであっても、スライド毎にそれをやっていたのでは、聞き手には全くその展開が、動きに結びつく切っ掛けとはならないのです。
数分、或いは数十分程度のプレゼンテーションであったなら、聞き手の集中力ピークは2回までと心得ておいて下さい。
それでは、プレゼンテーションにおいて、いつどこで聞き手の集中力ピークを作為すれば良いのでしょうか。
次回にお話ししたいと思います。