この章は、
「プレゼンテーション=パワーポイント」
と考えてしまっている人のために書きました。
「プレゼンテーション=パワーポイント」
と考えている人、若しくは、なんとなくそう考えている人は、
既にパワーポイント病に感染しています。
この病気は、自覚症状が殆どないため発見が遅くなります。
そして更に、厄介なことに、この病気は人から人へ感染します。
ただし現在までのところ、人以外の感染は確認されておりません。
感染者は、余程の注意をしないと、その代償はかなり大きくなり、
気がつかないうちに、人へうつしています
でもご安心下さい。
この章を、最後まで読んでいただければ、症状を緩和させることができます。また、状況次第では完治も可能です
この章はパワーポイントを否定するものではありません。
勘違いや、間違った使い方を是正して、より多くの人にパワーポイントの最大性能を発揮してもらうためのものです。
■ パワーポイント病の感染経路
私のもとに相談に訪れる人の中に、
「パワーポイントがなかった時代は、プレゼンテーションは
どうやって行われていたのか?」
と真顔で質問される方が少なくありません。
しかし、現在のようなデジタルプレゼンテーションが主流となるずっと以前から、プレゼンテーション自体は存在しています。
「プレゼンテーション=パワーポイント」
と多くの人が考えるようになったのは、いつ頃からなのでしょうか。
普通に考えれば、事の始まりは、パワーポイントが世に出回ってからになります。
そう考えると、どれだけさかのぼってもWindowsが販売されてからの
お話とするのが自然です。
つまり、Windows95が普及し始めてからと考えると、どう長く見積もっても15年程度となります。
高々10年ちょっとの間に「プレゼンテーション=パワーポイント」とした考えが蔓延してしまったことになります。
さて、本題に戻しますと「プレゼンテーション=パワーポイント」
と考えてしまっている人は、完全にパワーポイント病に感染しています。
この病気は、自覚症状が殆どないため発見が遅くなります。
そして更に、厄介なことに、この病気は人から人へ伝染します。
現在のところ、人以外の感染は確認されておりません。
おもな感染経路は3つあります。
感染経路1:自分のPCに既にパワーポイントが
入っているため。
感染経路2:他人の、キレイなプレゼンを見て
感化されたため。
感染経路3:テンプレートなどを利用するため、
したいため。
まず、経路1の「自分のパソコンに既にパワーポイントが入っているため」については、皆さん心当たりがあるのではないでしょうか。
殆どの人が、このパターンだと思います。
経路2の「他人の、キレイなスライドプレゼンを見て感化されたため」ですが、実はこのパターンが最も重症化する感染経路といえます。
その理由は後述します。
経路3の「テンプレートなどを利用するため、したいため」につきましては、仕方なく使っている人もいるかと思います。
なぜかと申しますと、パワーポイントは、その他アプリケーションと互換性の高い設定が施されています。
従いまして、他人とのデータのやり取りや、ファイルの共有を考えると、本人の意思によらず使わざるを得ない状況も考えられます。
仕方なく使っているうちに感染してしまうのも、この病の特徴です。
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○ プレゼンテーションの真実
・でたらめな、プレゼンテーション指導
・分かりやすいけど伝わらない本当の理由
・人を動かすプレゼンの決め手とは
・聞き手の集中力管理の重要性
・起承転結がプレゼンをダメにする
・失敗プレゼンが量産される理由
○ パワーポイントの代償
・怖い!パワーポイント病の感染経路
・恐ろしい!パワーポイント病の症状
・作り込むほど伝わらない本当の理由
○ プレゼンテーションの現状
・プレゼンテーションとは
・プレゼンテーションとカタログの違い
・ちょっと怖い!プレゼンと人物評価
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~ 所長のプレゼン雑感 ~
・市販の解説書にだまされないために
・人を動かすものとは?
・プレゼンでのタイミングの作為とは?
・話手は、聞き手によって創られる
・プレゼンの能力とは
・ディベート能力との比較
・効果的なプレゼンテーションとは?
・成功しない人の共通点
・説明と解説とプレゼンテーション
・プレゼンテーションの本質